家庭学習は何のためにするのか?

全国的に、小学生の宿題といえば、漢字ドリル・計算ドリルが定番のようですが、我が家では低学年ではカド・ケドはやっていませんでした。

現在小5の息子は今年度から、中1の娘は6年生になってからカド・ケドをするようになりました。

勉強できる子にしたかったら、宿題をさせないで
一般的な公立小学校の宿題といえば、漢字ドリル(以下カド)・計算ドリル(以下ケド)・音読でしょうか。 うちの子の通っている小学校の宿題も...

特に1年生から4年生の間は、なるべくカドやケドのような作業になってしまう家庭学習は避けたほうがいいと思っています。

学校の先生には家庭の方針や親としての考えをしっかり伝えれば、カドケドの宿題をやらないことにも理解をいただけます。

そもそも、宿題って何のために出るのでしょうか。国によっては小学生の宿題は禁止されている国もあるとか。

学校から一律に一方的に出されても、受け入れなければならないものなのでしょうか。

スポンサーリンク

家庭教育は保護者の責任

日本政府も、子供のしつけや教育には保護者に責任があると考えています。

教育基本法「家庭教育」

第10条 父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

2.国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。

第2項で「家庭教育の自主性を尊重しつつ」とありますので、家庭教育は家庭主導でいいのです。

保護者が宿題はさせません、といえば学校は拒絶する権利はありません。

もちろん、一方的な宿題させません宣言は学校との間に亀裂も生じかねません。

誠意をもって、家庭学習は保護者の責任のもとに何をするかは家庭で判断します、と先生にお伝えすれば、先生もご理解してくださいます。

実際私は学年の初めに毎回そのようにお伝えしたところ、どんな先生も快く認めてくださいました。

そもそも小学校が宿題を出す理由を考えれば、宿題を学校任せにする必要はないのです。

学校の先生も、家庭学習の責任は親にあると考えています。

家庭学習、責任は親にありますので、各自責任をもって行ってください

小学校の担任は全員がきちんと提出できるように宿題を出すこと(家庭学習の習慣を身につけさせること)が目的です

引用元

小学生の子を持つ親なら、気になりますよね、宿題。 国によっては逆効果だとして禁止しているところもあります。 し

このように、宿題の目的は、家庭学習を行わせることです。

内容は、カド・ケドにこだわる必要はありません。

トレーニングは学習ではない

カド・ケドも内容が良ければ大いに取り入れたいところですが、実際は学習するための内容ではなく、訓練的要素が強いです。

筋肉は訓練で強くなりますが、脳は訓練では強くなりません。

ひところ脳トレというものも流行しましたが、脳トレはあくまでもトレーニング=訓練で、脳を強くするための学習ではありません。

トレーニングと学習は違うのです。

計算問題をどんなに速く解いても、漢字のトメ・ハネ・ハライに集中しても脳は強くならないそうです。

じっくり深く考える、子供時代にはそういった経験がたくさん必要です。

そんな子供時代の貴重な時間を、必要のない訓練で浪費してしまうのはもったいないです。

漢字のトメ・ハネ・ハライに集中することに価値がないとかそういうことを言いたいのではありません。

貴重な時間を使って、何を優先させるか、ということを親は考えなければならないですね。

ぼーっとする時間も必要

とくに最近の小学生は多忙に見えます。習い事をしていなかったうちの子供達でも、低学年時代でも放課後はあっという間でした。

子供にはぼーっとする時間が大事です。

暇だーとかいいながらぼーっとする時間が必要なんだそうです。

テレビやゲームが身近にありますので、ぼーっとする時間がそういったものですぐ解消されるのも考えものだそうです。

計算問題を速く正確に解くとか、漢字のトメ・ハネ・ハライは高学年になってからでも十分習得可能です。

せめて低学年の間だけでも、のびのびぼーっとする時間を大切にしてあげてください。

暇そうにしているからといって、宿題やりなさい、などとは言わないであげてくださいね。

家庭学習の目的

家庭学習が親の責任といっても、親が勉強を教える必要はありません。

子供の学習能力とはすばらしいもので、本来はほっといても自分から知りたい、学びたい、と思うそうです。

そんなときに、カドやケドの宿題を押し付け、それが勉強というものだと思い込まされたら、勉強とは嫌なものになってしまいます。

わからないところがあっても、親が先生になってはいけません。

教科書でわからないところが書いてあるあたりを一緒に探したり、一緒に読んだりすることはかまいません。

先生のように、できていないところを教え込もうとする必要はないのです。

すぐに理解できていなくても、少し時間がたったら理解できるようになります。

ただ、ほったらかしにしてはいけません。それとなく頃合いを見て誘導してあげてください。

どこが理解できていないかしっかり把握し、理解できるまで導いてあげること、それが親の責任です。

そしてこれが家庭学習の本質です。

学校の先生は、クラスの生徒ひとりひとりが何が理解できていて何を理解していないのか、把握できません。中にはそんなすばらしい先生がいらっしゃるかもしれませんが、公立小学校のいち教師にそこまで求めてはいけません。

家庭学習で子の理解できていない部分を洗い出し、できるように導くことが、家庭学習をする目的です。

カド・ケドの宿題で、理解できていない部分を見つけることは正直厳しい、ということです。

カド・ケドをやらずに通信教育の問題集でも与えていれば、添削されて帰ってくるから大丈夫、ともなりません。

学校の先生や塾や学習教室にまかせっきりにしないで、家庭学習についてじっくり考えてみませんか。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. くらしこ より:

    コメントありがとうございます。
    子供に何かを教えるのって、親としては大変ですよね。
    うちもいろいろやってみた結果「親は教えない」というところにたどり着きました。
    基礎英語、やらないよりはマシかな、という期待薄で始めましたが、すごい効果で驚きです。
    ぜひお子さんと一緒に基礎英語楽しんでくださいね。
    (お名前がありましたので、非表示のままお返事させていただきます。もし公開をご希望でしたら、またコメントいただけましたら幸いです。)