高校生に超おすすめ:新しいNHK「ラジオ英会話」 会話に役立つ英文法講座

今年度(2018年度)から「ラジオ英会話」が新しいプログラムになりました。

講師が変わり、内容もガラリと変わって、前年度までの「ラジオ英会話」とは、番組名が同じですが、全く別の講座となっています。

4月号

5月号

NHKラジオ講座のなかで、新しくなったこの「ラジオ英会話」の位置づけとしては、基礎英語1~3を経て基礎学習を終えた人が、次に進むステップです。

基礎英語での学習においては、文法事項はあまり深く追求しないような内容でしたし、当ブログでも文法は後回しでよいとお伝えしていましたが、基礎英語1~3を経たこの段階で、みっちりと文法学習を取り入れるのは絶妙なタイミングだと思います。

そして、「ラジオ英会話」での学習で英文法の基礎を固めることによって、英会話の基礎も身につけることができます。

中学3年間英語を勉強して、英語の基礎的な知識は得られます。基本会話は中学英語でほとんどまかなえるのです。ところが、英語が話せない人が多い…

それは、会話力をつける学習方法が、中学では教えられていなかったからです。

英会話なんて、文法を無視してどんどん話せばそのうちなんとかなると思っている方も多いかもしれません。簡単な日常会話ではもちろんそれもありです。

小さい子供でもある程度の年齢になれば普通に会話ができます。もちろん文法学習なんてしていません。

ですが、大人に求められる会話力というのは、正しい文法を用いた文章でするコミュニケーションですので、そこでは文法はないがしろにはできません。

そこをしっかり押さえるための講座が、この新しい「ラジオ英会話」です。

このタイミングで一度、文法事項をしっかりと学習し、英会話スキルをアップさせることができる講座ですのでぜひ、高校生に聞いていただきたいと思います。特に大学受験を考えている場合は、今日からでも聞きはじめたほうがいいです。大学入試改革では、スピーキング技能も試験の対象になるようですので、少しでも早くから対策したほうがいいでしょう。

それでは、どのように新しい「ラジオ英会話」が高校生におすすめなのか、もう少し具体的に見ていきたいと思います。高校生だけでなく、英文法もしっかりおさえながら英会話を習得したい大人にももちろんおすすめですよ。

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高校生におすすめ「ラジオ英会話」

今年からの新しい「ラジオ英会話」は、テキストのタイトル上に「会話に役立つ英文法」とあることから、会話を通して文法をしっかり学ぶ講座になっていることがわかります。

文法を理解し、会話トレーニングにつなげる構成となっています。

「話す能力」の基礎を身につける

「NHK英語テキスト2018フル活用BOOK」に、講師の大西先生のインタビューが掲載されていて、

この講座では「学ぶ喜び」よりも「トレーニング」に重点を置きます。高校生、大学生、そしてビジネスパーソンは「話す能力」の基礎をどうしても身につけなければならないと考えるからです。

とあります。

「話す能力」の基礎、とは今までの学校教育で一番ないがしろにされていたことで、多くの日本人が苦手とするところです。

今まではこの「話す能力」の基礎をしっかり学べるところがなかなか無かったのではないでしょうか。

もちろん、英会話教室などで個別に教えてもらうことはあるかもしれませんが、中学高校と学校で勉強する英語では、話すための基礎をしっかりと教えてもらうことは、ほとんどありません。

では「話す能力」の基礎とは何だ、ということですが、「インプットした情報(英語)を正しくアウトプットする方法」だと私は考えます。

基礎英語1~3を終えたタイミングで、インプットは十分できているので、あとはアウトプットする方法を正しく学習する、それが新しい「ラジオ英会話」で得られるスキルです。

ただのアウトプットでありません。インプットしたら、後はたくさんアウトプットすれば良いのではないのか、ということですが、やみくもにアウトプットするよりも、正しいアウトプット方法を実践することによって、より早く英語を話すスキルが得られると思います。

そのような観点から、この新しい「ラジオ英会話」は基礎英語1~3レベルを終えた高校生にとって、大学受験のための英語スキルアップに最適な講座であるといえます。

英語の語順を守るトレーニング

正しいアウトプットとは、講師の大西先生も言っておられますが、ずばり、英語の語順を守る、ということです。

2018年度のこの講座はより基本的な語順の問題、すなわちどんな要素をどう並べたら英語らしい文ができるのか、相手に分かってもらえる文を作ることができるのか、ということに焦点を当てていきたいと思っています。

「NHK英語テキスト2018フル活用BOOK」より引用

語順を意識しながら話すことが重要だと言っておられます。

そのために必要なことは、理屈も体感も必要であるともおっしゃっています。

つまり理論を学び、感覚的にマスターするためのトレーニングが必要ということです。

この講座では「トレーニング」に重点を置くと、始めのほうにも引用させていただいた部分にありましたが、英語でのスキルアップにはトレーニングは欠かせません。スポーツでも本番で最高のパフォーマンスを出すために、日々のトレーニングは欠かせませんよね。それと同じ考えです。

トレーニングは体感することでしかスキルが得られません。

英会話スキルを身につけたければ、語順を意識したトレーニングが必要になります。それは英語らしい文の語順でなければなりません。

「ラジオ英会話」の講座では毎回、このトレーニングも重視しています。

毎回講座内で必ず英作文が出題されます。この英作文がなかなか難しいです。

答えを聞くと意外と簡単な表現なのですが、高校生や英語学習初心者ではなかなか難しく感じる部分だと思います。

ここがずばり、今の中学高校の英語教育で欠けている部分です。

英語らしい表現を知る

単なる和文英訳ではありません。

いかに、英語らしい表現=ネイティブらしい表現、ができるかどうかが重要なのです。

単語自体は簡単な英単語ばかりです。しかし日本語をただ翻訳しただけではない、英語のネイティブスピーカーが普段使うようなフレーズやセンテンスを用いなければならないのです。

例1)コーヒーはブラックでお願いします。

I’d like my coffee black, please.

例2)私はこの悲しい歌を聞くといつも泣いてしまう。

This sad song always makes me cry.

(実際のラジオ講座レッスンより例文を引用)

これはあくまでも一例で、簡素な文での説明ですが、日本語をそのまま英語にするだけでは英語らしい表現にはなりません。

例1の日本語を英文にすると、”I’d like black coffee.” でも通じることはできますが、”I’d like my coffee black.”のほうが、よりネイティブが使う表現だということです。

例2の文では、英文を直訳すると、「この悲しい歌はいつも私を泣かせる」という日本文になりますが、日本語としては不自然です。初学者は特にですが、英語を言う時や書く時に、どうしても和文を英文に翻訳しようとする作用が働くため、日本語として不自然な文は、英語でもなかなか思いつけません。ですが、よりネイティブらしい語順の表現を知っていれば、違和感なく英文を発することができるのです。

そして、いかに英語らしい表現の文章を作り出せるかどうかは、たくさんの英語にふれ、自分でもその文章を真似してアウトプットしなければ、なかなか作り出せません。そのために何度も練習=トレーニングする必要があります。

ダイアローグを通して基本パターンを身につける

どんな言語でも言えることですが、会話にしても書く文章にしても基本パターンがあって、あとはその応用です。

その基本パターンさえ覚えてしまえば、どんな場面でも活用可能です。

ですので、語学学習の初心者はまずは基本の例文をすべてマスターしてしまいましょう、ということです。

基礎英語では、CAN-DOセンテンスですね。

ラジオ英会話でも、月から木の各レッスンで基本の文がでてきます。

またレッスン中に基本文の応用パターンの練習もあり、英作文コーナーもあります。

1回のレッスンに重要ポイントがギュッと詰まっていますので、15分間のレッスンもあっという間に感じるぐらいです。

ラジオ放送を15分しっかり聞いて、何度もテキストを読みながら復習をすれば、「話す能力」の基礎が確実に身に付くでしょう。

ラジオ放送を聞き逃しても、テキストでの学習をしっかり行うだけでも、相当の力がつくはずです。

講座が開始して2か月が経過しようとしていますが、今からでも遅くはありません。

今すぐにでもテキストの購入をおすすめします。

電子版もありますが、雑誌版のテキストのほうが見やすいです。

Amazonでは4月号もまだ販売しています。

今からでも5月号入手しましょう。

 
 

ラジオ放送を聞き逃しても、ダウンロード音声なら過去の分もいつでも購入ですよ。

NHK語学テキスト 音声ダウンロードチケット | NHK出版

講座の具体的な活用方法については、講師の大西先生のサイトに、NHK「ラジオ英会話」学習方法ガイダンスというページが参考になります。

4月からお送りする「ラジオ英会話」学習ガイダンスです。講座の特徴を知り、効率的な学習にお役立てください。新しくなった「ラジオ英会話」の目標今年の「ラジオ英会話」は英文法全般の解説と、文法事項の会話への運用を目標としています。

講師の大西先生と、ネイティブ講師のクリスさん、ローザさんの英語も聞き取りやすいので、リスニング力強化にも大いに役に立ちます。

言葉の定義や、似たような表現の微妙なニュアンスの違いを英語で解説されていて、とても参考になります。もちろん聞き取りの練習にもなります。

クリスさんはブリティッシュイングリッシュ、ローザさんはアメリカンイングリッシュですので、お二人の英語のちょっとした違いも聞き取れたり、ブリティッシュイングリッシュならではの単語の使い方なども勉強になります。(たとえば、ブリティッシュイングリッシュではミルク入りコーヒーを ”white coffee” というそうです。)

とりあえず、すこしでも「ラジオ英会話」が気になったら、テキストを今すぐ購入して、ラジオ放送を聞いてみてください。絶対損はしないと思います。初めは難しく感じるかもしれませんが、あきらめずにがんばってください。

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