中学生が英語が嫌いになる理由

中学生になって、半年もたつと約半数の人が「英語が嫌いまたは苦手」になるそうです。

半年といえば、9月か10月頃にはそう感じるようになるということですね。

1学期または前期前半では、定期試験は1回から2回実施済ということです。最初の試験はまだそれほど難しい内容ではないでしょうか。

夏休みが明けて、学習内容もだんだん難しくなり、3学期制の学校では2回目の中間試験、2学期制では1回目の期末試験が実施されるころには、すでに英語が嫌い、苦手だと感じるようになっているんですね。

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半年で英語が嫌い・苦手になる理由

試験問題から考える

先日、娘の中学校で初めての中間試験がありました。娘の学校は2学期制ですので、前期の中間試験です。5教科1日で終わりました。帰ってきたら魂が抜けたような顔してました。

娘の英語の点数は・・・91点でした!5教科で英語の点数が一番良かったです。リスニングパートは満点でした。他の教科の点数は聞かないで下さいね(汗)。得意な数学では、答を書く欄を間違えたり、理科なんてもうボロボロでした。

全ての教科の試験問題に目を通しましたが、全体的に難しい内容の問題だったような気がします。

最近の中学校の1年生の試験問題とはそういうものなのか、他の学校の問題を知らないので比べようもありませんが、英語の試験内容から、英語が嫌い・苦手になる理由を考えてみたいと思います。

中学生に求められる英語力

中学生になって英語の学習が始まると、いきなり単語のスペル、冠詞の使い方、平叙文と疑問分の入れ替え(平叙文を疑問文に書き換えるなど)、be動詞is am areの使い分け・・・なんだか理屈で覚えなければならないような内容がいっぱいです。

ろくに英語の音や英文に触れたこともないのに、いきなりこんな内容の学習を求められるなんて、考えればちょっと過酷ですよね。

水曜日は「Wednesday」ウェンズデイ(便宜上カタカナで表記します)と発音するということもろくに知らないまま、「Wednesday」というスペルを暗記しなければなりません。

ひらがなもまだよくわかっていない幼稚園児にいきなり「水曜日」という漢字を覚えましょうと言っているようなものです。

Tuseday、Thursday、月にいたっては、January、February、・・・いきなりたくさん複雑なスペルの単語を覚えなくてはなりません。

そして、冠詞「a、an、the」でもう大混乱です。娘の中間試験でこんな感じの問題がありました。(例文は変えています。)

(問題)次の単語は文のどの位置にはいるか、記号で答えなさい。

( doll  )   →    This ア is イ small ウ .        答え  ア

娘は<ウ>と答えて×でした。 small の前に冠詞 a が無いから ウ は間違いです。

この問題、全く同じパターンで2問出ていました。もちろん2問×です。恐らくよほどできる子じゃないと間違える問題です。半分ぐらいは冠詞のaがないから×と言われても、何のことかはわからないのではないでしょうか。

そして極めつけは、be動詞「is  am  are」です。「Are you ~?」の答えは「I am ~.」となり、he には is  、she にも is 、theyになるとare ・・・・

理屈で覚えろと言われても、もうちんぷんかんぷんです。

2年間基礎英語を聞くなりなんなりある程度英語の音声を聞く経験があれば、もう理屈抜きで脳が覚えてくれているんですけど、音でなれる前に文字を見て覚えなければならなくなると、頭で考えてなんとかしようとしてしまいます。そこで疲れてしまうんですよね。

また、娘の中間試験の問題の話になりますが、こんな問題が出ていました。

(問題)英文を日本語にしなさい。

Mr. Smith is from Miami.

(答え)スミスさんはマイアミ出身です。

「Miami」を「マイアミ」と読めなかった子が多かったそうです。

別の問題で、「Los Angels」も出ていましたが、いわゆる「ロサンゼルス」だとわからない子もいたそうです。(「ロスアンジェルス」と書いたら×にされるかどうかはわかりません。一般的に考えたら、もともと日本語にない言葉なので、「ロスアンジェルス」でも○なんですけどね。学校というところは、変なルールがありますので、先生次第でしょうか。)授業で習って出てるんだと思いますが、なかなか嫌味な問題だと思います。

やっぱり文法重視

こうしてみると、いくらリスニング問題を増やしたりしても、始めから文法重視の傾向が見られます。英語嫌いになるのも無理はありませんよね。

最初から理屈で覚えろー、文法重視だー、って言われるのに、大学受験ではいきなり、会話しろー、とかなるんですからね。会話は文法無視なところも多いですからね。文法重視ー、と言われていたのに、やっぱり文法無視ーって言われてるようなことです。

大学受験で必要とされるスピーキングレベルは、もちろん文法的にも正しい英文が求められますが、文法ファースト、ここが日本人がいつまでも英語が話せないゆえんでしょう。

結論:2年ぐらいは英語の音声になれる必要あり

2年ぐらいは書く作業とか文法がどうとか一切無しにして、音声重視・会話重視でやるべきですね。中学1年、2年で徹底的に英語の音声になれてから、3年生で文法をざっと習えば吸収も早くて効率的でしょう。

ですが今の日本の英語教育にそんな大胆な改革はされないと思いますので、やはり家庭学習で2年分補う必要があるようです。

大学入試改革も迷走しています。ですが、確実に英語4技能は大学入試には必要不可欠となるようです。

小学生のうちに基礎英語で2年間しっかり英語の音声になれてから中学生になると、1年生から学習する文法事項がよく理解できるようになりますよ。英語の勉強についていけない、と手遅れになる前に、ご一考下さい。

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